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ヨーロッパで再公営化されたのに日本では水道民営化が進んでいる

水道法改正が決まりました。

人口減少に伴う水の需要の減少、水道施設の老朽化、深刻化する人材不足等の水道の直面する課題に対応し、水道の基盤強化を図るため、水道法を改正しました(平成30年12月12日公布)

水道水質情報 |厚生労働省

 

ujeans / Pixabay

コンセッション契約とは?


その中で危惧されているのが、運営権を売却する「コンセッション契約」です。

日本政府は、運営権を民間に売却しても、管理監督責任が自治体に残ると言っていますが、それは利益は企業にあり、リスクは公共にあると言うことです。

しかし世界の水道民営化を見ると、その現状はけっして楽観的ではなく、ヨーロッパでは民営化しあと、公営化に戻していこうとする流れが主流で、世界でも稀に見る優れた水道を持つ、日本だけが世界に逆行する形で水道法を改正し民間に水道をゆだねようとしています。

 

ヨーロッパの隠された水戦争

映画『最後の一滴まで』によると、

フランスでは水道民営化した1985年から2008年までの間に、水道料金が174%も上がりました。

水道大手のヴォリア社が営業利益を改竄していたフランスのパリ市の問題もあり、ドイツのベルリン市では、ヴォリア社と市の契約が「赤字が出れば市民にツケを回す」という内容であったことが発覚した問題もあります。

またポルトガルのバルセロス市では、市長が「水の消費量が20%減れば補償を要求するという企業と市の契約内容に異議を唱えたところ、補償金を求めた企業から提訴され、市が敗訴しています。これらは、みなコンセッション契約です。

 

ヨーロッパで締めだされた水道大手がアジア市場を狙っている

かつて水道民営化のモデルでもあったパリは、2010年に水道再公営化に踏み切りました。

その後、ヨーロッパの各地でも、水道再公営化が続き、水道事業から締め出された、水道大手がねアジアの水道民営化を狙っているわけです。日本はそんなアジアの中で、いの一番に水道民営化を始めようとしているのです。

 

 

政府は民営化しても管理監督責任は残ると言うけれど

普通15年以上の長期水道コンセッション契約では、管理監督をしている自治体職員も、退職にともない職員数を減らされていきます。すると再契約時に、きちんと契約を結べる能力が自治体に残っているか?が危惧されています。これはほぼ民営化に流されていく構図です。

RyanMcGuire / Pixabay

ヨーロッパでの水道再公営化は37か国235件に上ります

フランスの水道大手のヴォリア社とスエズ社は水道再公営化を受けて、ヴォリア社は日本をはじめとしてアジア各地を、スエズ社はマカオを拠点に進出を狙っています。

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日本でも静岡県浜松市がヴォリア社による水道運営をしています

内閣府のPPP/PFI推進室に、ヴォリアの出向社員がいたのですが、国会でそれを追及されるとHPからヴォリアの社員の名前が消えます。(ヴォリア出向女性社員が民間資金等活用事業推進室に在籍していた)

なんと水道民営化を言い出したのは、麻生太郎氏で娘婿がヴォリアの役員なのだそうです。

昨年11月に突然官房長官補佐官を辞任した、福田隆之氏と浜松市長が10月にフランスに行っています

浜松市が水道コンセッションの国内第一号になります。

怪しくない?

danymena88 / Pixabay

水道などの公共部門で民営化を推進している内閣府民間資金等活用事業推進室で、水道サービス大手仏ヴェオリア社日本法人からの出向職員が勤務していることが29日、わかった。今国会で審議中の水道法改正案では、水道事業に民営化を導入しやすくする制度変更が争点となっている。

水道事業、民営化に道 海外では料金高騰・水質悪化例も
この日の参院厚生労働委員会で、社民党の福島瑞穂氏が指摘し、推進室が認めた。推進室によると、昨年4月に政策調査員として公募で採用し、海外の民間資金の活用例の調査にあたっているという。

今回の民営化の手法は、コンセッション方式と呼ばれ、自治体が公共施設の所有権を持ったまま、運営権を民間企業に売却できる。政府は、水道のほか空港や道路を重点分野として導入を推進。下水道では今年4月に浜松市が初めて取り入れ、ヴェオリア社日本法人などが参加する運営会社が、20年間の運営権を25億円で手に入れた。

水道はまだゼロだが、今回の改正案に、導入のハードルを下げる制度変更が盛り込まれている。福島氏は「この法案で最も利益を得る可能性がある水メジャーの担当者が内閣府の担当部署にいる。利害関係者がいて公平性がない」として法案からの削除を求めた。

同室は「浜松市なら問題だが、内閣府はヴェオリア社と利害関係はない。この職員は政策立案に関与しておらず、守秘義務なども守っている」として、問題ないとの立場だ。(阿部彰芳、姫野直行)水道民営化、推進部署に利害関係者? 出向職員巡り議論:朝日新聞デジタル


2013年のG20で麻生副総理財務大臣は水道をすべて民営化すると発言

麻生太郎副総理兼財務大臣は二〇一三年四月十九日、G20財務大臣・中央銀行総裁会議出席のため訪米した際、CSIS(戦略国際問題研究所)において、次のように発言した。
「例えばいま日本で水道というものは世界中ほとんどの国ではプライベートの会社が水道を運営しておられますが、日本では自治省以外ではこの水道を扱うことはできません。しかし水道の料金を回収する九十九・九九%というようなシステムを持っている国は日本の水道会社以外にありませんけれども、この水道はすべて国営もしくは市営・町営でできていて、こういったものをすべて民営化します。いわゆる学校を作って運営は民間、民営化する、公設民営、そういったものもひとつの考え方に、アイデアとして上がってきつつあります。

麻生財務大臣の二〇一三年四月十九日の水道民営化発言に関する質問主意書:質問本文:参議院

日本の水道事業の問題

日本の人口変動に対応して、有収水量は平成12年(2000年)をピークに減少に転じ、約40年後には有収水
量がピーク時より約4割減少、約100年後にはピーク時より約7割減少。
水道事業は、独立採算制を旨としており、原則水道料金で運営されているが、人口減少に伴い給水量が減
少し、水道事業の収益が減少することによって水道事業の経営状況は厳しくなってくる。
経営状況の悪化により、施設の更新など必要な投資が行えず、老朽化が進行。
また過度なコスト削減に伴う水道職員の削減による体制の弱体化により水道施設の維持管理が困難とな
り、漏水等の事故が増加するなど、水道サービスの低下が懸念される。資料1_厚労省

麻生副総理は、全国の水道の配管を新しいものに付け替えるとすれば、おそらく数十兆円のコストがかかるため、これを税負担でやろうとすれば有権者の反対に遭って政権を失いかねないと、外資に売り渡して、外圧によって水道のインフラ整備を達成しようとしているのかもしれない。

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水道法改正推進派の主張

コンセッション契約のメリット

①コスト削減

②公共と民間でリスクを適切に分配できる

③民間部門が資金調達をしてくれる

水道民営化反対派の主張

コンセッション契約のデメリット

①競争原理がなく、料金が高くなりサービスの質の低下も起きる

②水道事業を請け負うために作られた複数企業からなるSPC(特定目的会社)が水道事業を受注するので、収益が上がらないと修理費や災害時の復旧費用も賄えないし、リスクを背負いきれずに、リスクを公共に戻してしまうことになる。

③民間資金調達は、公債発行よりも利率が高く、その利子の差額が、全体のコストをあげる方向になります。


また全水道労働組合によると、この40年間で水道事業に従事する地方公務員は、約7万6000人から、約4万5000人に減少しています。貴重な日本の水道技術と経験が危機に瀕しているそうです。

民営化により、水道料金が何倍にも値上げになり、サービスの品質も低下する恐れが各自治体ごとに出てきます。

各自治体それぞれで「水道民営化するか?公営のままいくか?」の選択に迫られるわけです。

しかしながら大阪市では

大阪市:水道 (…>官民連携の推進>各事業の経営システムの見直し)

大阪市水道局:「改正水道法の適用によるPFI管路更新事業と水道基盤強化方策について(素案)」を策定しました (経営情報>新たな官民連携手法導入の検討)

このようにPFI民営化の方針は進んでいるようです。

なんとか公営でやっていけないものなのでしょうかね?

英国ではPFIやPPPは失敗だったと評価され、今後新規のPFIは行わないと宣言しています

derwiki / Pixabay

PFI(民間資本やノウハウを活用し、効率化や公共サービスの向上を目指す手法のPPPの一種)を生み出した英国でさえ、コンセッションの一形態である、PPPやPFIは失敗であったと評価され、昨年10月にフィリップ・ハモンド財務大臣が「今後、新規のPFI事業は行わない」と宣言しています。

なぜにヨーロッパで廃止されつつある水道民営化のPFIを日本で実施しなければならないのでしょうか?

しかも麻生太郎氏の娘婿が役員をしているヴィオリ社に日本の高度な水道事業を明け渡さなければならないのでしょうか?

長年自民党支持でしたが、いろいろ勉強して自ら調べるうちに、大きな疑念が沸いています。

 

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